世界遺産;宮島・厳島神社 17、世界遺産;厳島神社の概説 「清盛の政治と美的感覚」 日本三景の一つ「厳島」(宮島)は、厳島神社を中心とした島全体をいい、 1996年、世界遺産・文化遺産に登録された。 日本三景は、他に天橋立(京都府宮津市にある砂嘴)と 松島(宮城県松島町を中心とした多島海)があるのは周知であるが、 この二箇所いずれも世界遺産登録に動いたが、 現時点では「厳島神社」以外は登録に至っていない。 日本周遊紀行 日本の世界遺産 旅の記録集 山旅の記録集 世界遺産・日光 |
|||||||||||
主題はブログにリンクします 17、世界遺産;厳島神社の概説 「清盛の政治と美的感覚」 本殿回廊 右門客神社(国宝:附指定) 左門客神社(国宝:附指定) 天神社(重要文化財) 政治と美的感覚の不思議なバランス 水に社殿を浮かべるというアイデアは、 まったく奇想天外ではありますが、 忠盛の時代から日宋貿易を積極的に推進し栄えてきた 「海の平家」にふさわしいものといえます。 このアイデアを思いついたとき、 完成後の社殿の姿を、 清盛がどのくらい正確にイメージしていたのかは分かりませんが、 おそらく自身びっくりするくらいの出来栄えだったのではないでしょうか。 もし、清盛がただ乱暴なだけの政治家であったなら、 このような格調高く華麗な建築を作り出せたでしょうか。 ここには威圧するような押しつけがましさはなく、 均整のとれた美があり、自然との調和があります。 これがあの横紙破りの「入道相国」の発案かと思えるほどです。 あれほど精力的な政治活動をしながら、 一方でこのような歴史的文化事業を成し遂げる、 そのバランス感覚には感服するほかありません。 また後年、清盛が奈良を焼き討ちにしたことから、 清盛は信仰心のない人間であると思われているようですが、 そのような世評も否定すべきものといえるでしょう。 清盛の厳島に対する思い入れは、 まさに“熱狂的”といってもよい程のものがあり、 平家の精神的支柱として一門をあげて尊崇していたのです。 次回、 「清盛と平家納経」
|