穂高岳登山(23)
上高地から岳沢、過酷な重太郎新道、そして吊尾根と前穂、奥穂高へ


上高地から吊尾根と奥穂高岳

【本文関連情報



穂高岳    穂高岳24へ       山行記録    旅と山旅    関東百名山    日本百名山  


穂高岳登山各頁へリンクします)
. はじめに 5 岳沢ヒュッテ 10 下山者 15 迷路の前穂 20 単独女性登山者
1 出発 6 岳沢の山小屋 11 水分補給 16 前穂高岳頂上 21 難路・吊尾根
2 上高地→岳沢 7 重太郎新道へ 12 過酷;重太郎新道 17 前穂・北尾根 22 疲労困憊
3 岳沢の河原 8 今田重太郎氏 13 クサリ場 18 同行者 23 南稜の頭
4 岳沢カール 9 カモシカの立場 14 紀美子平 19 吊尾根へ 24 奥穂高岳頂上

(標題はブログにリンクします)



穂高岳登山(23) 「南稜の頭」 
(画像の大部分は和田氏提供による、現地イメージ写真です)



霧の中に消え行く彼女を見送りながら、大きく深呼吸する。 

ザックのポケットより酸っぱいレモンを取り出して吸い込み、 併せてチョコを少々齧(しゃぶ)る。  
その後、深呼吸を数度繰り返すうちに、少々生気が戻ったみたいである。 
あの酸っぱいレモンが今では甘くも感じるので、疲れの度合いが判るというものだ。


今まで、人一人の同行者があって、所謂、人の気配が常に有って心身を紛らわしてくれたが、今は一人ぼっちである。

大自然の真っ只中、それも優雅な大自然とは全く異なる荒々しき猛威を振るう山域であり、高山の危なっかしい岩だらけの山中である。

しかし、物思いに耽っている場合ではない。 
日が落ちて闇が襲ってくる時間帯が近づいているのである。 

気を取り直して、立ち上がり、前身・・!!。


巨大な山稜を一歩一歩、歯を食いしばりながら歩を進める。 

1、2、3・・10歩、歩んで一息、 1、2、3・・10歩、歩んで一息、の繰り返しで前進する。

おまけに、叉々、クサリ場がお出ましである。

ここは一番、腕力を頼って攀じ登る。




吊尾根最後のクサリ場:dh58




続いて、ほぼ一枚岩のクサリ場:dh57




南稜の頭:dh59



更に、一枚岩のクサリ場をやり過ごし、ヨウヨウにして巨大な山稜頂部に出た。 

指導標に「南稜の頭」とあり、左右に奥穂、前穂方面が記してあった。 

何のことはない、奥穂の前衛の山稜であった。 


方面を覗うと霧に巻かれながらも、眼前に真っ黒い巨大な物が見えている。 
今度こそ間違いなく奥穂高の山稜であろう。 

圧倒するようだ・・!!。


重いザックを背負って吊り尾根を奥穂へ向うとき、その道のりは非常に遠かった。
岳沢から見上げた複雑な陵線から予想されたことだが、何度もピークを越えても、まだその先にピークが現われ、山頂にはなかなか到達できないのである。

何度も何度もアップダウンを繰り返し、これでもかと言わんばかりの苦渋を味わいながら、ようやくにして奥穂頂上に到着するのも、やっとのことで時間の問題となった。

そして、何か、何故か、力が蘇ってくるようだ・・!。


南稜の頭をやや下り加減で、そして奥穂の最後の・・、多分、最後と思われる登りにかかる。 

一気に行こうと思ったが、気が早ってもやはり身体は言うことを聞いてくれない。

歯軋り(はぎしり)をしながら歩んでも一向に届かないのである。 
山も一緒になって進んでいるようだ。 


暫らく、奥穂のピークのことは忘れて、再び、1、2・・・9、10歩、 1、2・・・9、10歩と、地道に何回もやり返す。 


そうする内、斜度が急に緩やかになり、ガラガラのガレ場が現れた。 
気が付いて表を(顔を)上げると、モウこれ以上の高目は無かったのである。 


続く・・、


尚、写真掲載の大部は「和田様」の御提供によるものであり、ご協力に改めて感謝いたします。
和田氏ホームページへ  
http://www.tok2.com/home/pokopoko110/newpage172.html




        

【本文関連情報

穂高岳    穂高岳24       山行記録    旅と山旅    関東百名山   日本百名山

【小生の旅のリンク集】
旅の紀行・記録集
山の紀行・記録集 山のエッセイ
「旅行リスト」
日本周遊紀行「東日本編」
日本周遊紀行「西日本編」
日本周遊紀行 (別URLです)

【日本の世界遺産紀行】 
北海道・知床  
白神山地 
紀伊山地の霊場と参詣道 
安芸の宮島・厳島神社  
石見銀山遺跡とその文化的景観 

ハワイ旅行2007
九州旅行2008
沖縄旅行2008
北海道道北旅行
北海道旅行2005
南紀旅行2002

鎌倉・湘南紀行


「山行リスト」 

立山、剣(天の記)(1971年)
白馬連峰登頂記(2004・8月)
北ア・槍−穂高(1968年)
上高地-岳沢-穂高(1979年)
上高地・明神(2008年)
南ア・北岳(1969年)
八ヶ岳(1966年)
八ヶ岳越年登山(1969年)
谷川岳(1967年)
丹沢山(1969年)
西丹沢・大室山(1969年)
西丹沢・檜洞丸(1970年)
丹沢、山迷記(1970年)
奥秩父・金峰山(1972年)
「上高地雑感」
「上越国境・谷川岳」
「丹沢山塊」
「大菩薩峠」
 


スキーの記録  
「スキー履歴」




inserted by FC2 system