穂高岳登山(21)
上高地から岳沢、過酷な重太郎新道、そして吊尾根と前穂、奥穂高へ


上高地から吊尾根と奥穂高岳


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期日 昭和54年(1979年)9月22日〜25日
メンバー 単独
登山コース 上高地⇒岳沢⇒重太郎新道⇒前穂⇒吊尾根⇒奥穂高岳⇒ザイテングラード⇒涸沢⇒横尾⇒上高地


穂高岳登山各頁へリンクします)
. はじめに 5 岳沢ヒュッテ 10 下山者 15 迷路の前穂 20 単独女性登山者
1 出発 6 岳沢の山小屋 11 水分補給 16 前穂高岳頂上 21 難路・吊尾根
2 上高地→岳沢 7 重太郎新道へ 12 過酷;重太郎新道 17 前穂・北尾根 22 疲労困憊
3 岳沢の河原 8 今田重太郎氏 13 クサリ場 18 同行者 23 南稜の頭
4 岳沢カール 9 カモシカの立場 14 紀美子平 19 吊尾根へ 24 奥穂高岳頂上

(標題はブログにリンクします)


穂高岳登山(21) 「難路・吊尾根」 
(画像は和田氏、他の方の提供による、現地イメージ写真です)


小さなピークを二つ、三つ超え、更に、切り立った岩稜を巻くよう(トラバース)に通過する。 
これまた一苦労である。

更に、前方右方向に大きな岩尾根のピークが、ガスの中にぼんやりと見えてきた。 


すると突然後ろから声がして・・、

あのピークが奥穂かしら・・? 」 願いを込めて、彼女が突然声を掛けてきた。 

「 ウーン、どうでしょう・・?、時間的にはまだのような気がしますけど、 取敢えず行ってみましょう 」 

小生の気弱な返事である。 
疲れているのが、傍目からも判るほどだ。


案の定、あのピークは普通の尾根の頂(いただき)で、これを巻くように登りつめる。 

青息杜息である。


すると突然、霧の中といえ今までとは違った風景が飛び込んできた。 
ガックリと切れ落ちている断崖の下部は涸沢カールのようであり、我等は細い稜線上に立っているのである。 

この谷底からガス風が吹き上がってきて、身体のバランスが崩れそうになる。 
無論、広大な涸沢カールの底部二軒の山小屋は望めるべきもない。




足場不定の岩場の吊尾根:dh50



難路・吊尾根(微かに奥穂への登山ルートが覗える):dh51


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吊尾根から涸沢側を俯瞰する:dh-52



吊尾根後半部より槍の展望:dh53



この辺りで本来なら小休止を行うタイミングと場所であるが、吹き付ける風雨に成すすべも無く、一瞬の呼吸を整えた後、彼女とは黙したまま再び黙々と歩き出した。


涸れ沢、岳沢の稜線上から、路程は再び岳沢側行くようである。 
右側は岩の壁、そして左は足下から急傾斜の断崖が切れ落ちている。 

おまけに岩の道中、道幅は複雑ですれ違いがやっとの程に極端に狭い。
そして、この天候である。

岩は滑りやすく、ガラ場に脚を取られやすい。 
脚をすくわれると、どこまで落ちて行くか判らんほどで、つまり一巻の終わりである。



ところで、「吊尾根」は距離にして2000m弱、・標高差270mで、数字だけを見ると簡単そうに感じるが・・、

実はそうでは無い。 

見通しが利く場合は岳沢ヒュッテや上高地が眼下に見えて、とにかく高度感が有り、一歩踏み外すと岳沢に吸込まれそうな感じがするのである。 

しかも、この狭い歩程は岩だらけで、足場はガレ場もあり危険に満ちているのである。

このような状況の吊尾根には、しばしば滑落事故も発生しているようだ。


先にも書きましたが、ガイド本などでは吊尾根は初心者でも大丈夫とあるが・・、
“ 冗談は止してくれ ”
といった感じで、難コースには違いなく、くれぐれも注意が必要なのである。

だが、コース全体的には○の印⇒の印が付いているので、天候が良く、印を確認、補足しながら慎重に歩けば問題は無いとも思われる。 


とにかく、普通の状況であれば迷う心配も、危険性も無いと感じられるが、現況にように視界が悪く、荒れている場合は条件は一変するのである。 

時折事故も起きているらしく、岳沢側への滑落には十二分なほどに注意が必要である。


続く・・、


尚、写真掲載の大部は、「和田様」の御提供によるものです。
和田氏ホームページへ  
http://www.tok2.com/home/pokopoko110/newpage172.html






        

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