穂高岳登山(20)
上高地から岳沢、過酷な重太郎新道、そして吊尾根と前穂、奥穂高へ



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. はじめに 5 岳沢ヒュッテ 10 下山者 15 迷路の前穂 20 単独女性登山者
1 出発 6 岳沢の山小屋 11 水分補給 16 前穂高岳頂上 21 難路・吊尾根
2 上高地→岳沢 7 重太郎新道へ 12 過酷;重太郎新道 17 前穂・北尾根 22 疲労困憊
3 岳沢の河原 8 今田重太郎氏 13 クサリ場 18 同行者 23 南稜の頭
4 岳沢カール 9 カモシカの立場 14 紀美子平 19 吊尾根へ 24 奥穂高岳頂上

(標題はブログにリンクします)



穂高岳登山(20) 「単独女性登山者」 
(画像は和田氏、他の方の提供による、現地イメージ写真です)



前方より独りの男性がやってきた。 
大きな男である。 

すれ違うときに気が付いたが、先刻、紀美子平らで目にした外人であった。 
連れの女性はどうしたのだろう・・?。

と思う間もなく当の女性がやってきた。 

何かアンバランスを見たようだ。

両人とも簡易雨具を付けてはいるが、風雨に打たれてひるがえり、全く要を成さないようだ。

お二人とも、登行時の元気は消えうせて、今は、すっかり疲れきって全く意気消沈しているようだ。 

この後、下山するにしても岳沢ヒュッテまでは数時間はかかるであろうし、もしかするとあの険悪な重太郎新道がやってくるかも知れない。 

遭難などしなければよいが、と念じつつ我等はこのまま前進する。




吊尾根の道:dh44



吊尾根の道2:dh49



一見、穏やかそうな吊尾根から前穂を望む:dh48




勾配が次第に増してきている。 

ザックが肩に食い込み、脚部に全体重が圧し掛かる。

脚が思うように前に出ない。 

身体に鉛を付けられた感じだ。 

呼吸も急に荒くなった。


小生の場合、急登で息切れする場合の呼吸の仕方は、一吸二吐の深呼吸を心がけているが、
今はそれもままならぬ。
その息が、乱れているのだ・・!。

勿論、前進ペースもガクッと落ちている。 


今まで蓄積された疲労がここえ来て一気に出ているようだ。 

横殴りの風雨も進路を妨害しているようで、尚一層、疲れを助長させているようだ。

苦渋の汗もジワジワ滲み出てきて、外側と内側からと衣服を濡らしている。 

背中のザックも更に一層重みを成していて、強烈に肩に食込むようだ。 
伴って、両手首に痺れを感じる。 血行も悪くなってきているようだ。


女性は・・?
と気が付くと、小生の直ぐ後ろをピッタリと付いてきている。

直前までは、やや離れた定間隔で従って来ていたようだが、やはり小生のペースがガクッと落ちたせいで、やや戸惑いを感じているのかもしれない。 

彼女の方は未だ余力が残されているようで、確かな足取で進んでいるようである。 
やはり、基礎が充分出来ているようで、気力、体力ともしっかりと身に付けて歩んでいるようである。


心の底では、“女になんか負けるものか“と、変なプライドを抱いているが、如何せんモウ身体が言うことをきかないのである。 

当の女性はクタビレて、喘ぐような小生を横目に、追い抜いて行こうとする気配は微塵もないのである。 

この状態だと一刻も早く、出来れば駆け足で目的地・山小屋へ駆け込みたいところでろう。 
そればかりか、疲れている小生を気遣っているようでもある。


小生に向って・・、
雨具が風で捲れ上がっているので、チョッと直しましょう」といって、親切に後ろへ手を添えて直してくれている。

彼女の白い素手が見えていてチョットした色香を感じるが、今は、それどころではない・・!。

尚・・、

「素手で冷たくありませんか・・?」と問うと、先刻と同じように

「大丈夫です」という毅然とした返事が返ってきた。


次回へ・・、


尚、写真掲載の大部は、「和田様」の御提供によるものです。
和田氏ホームページへ  
http://www.tok2.com/home/pokopoko110/newpage172.html





        

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