穂高岳登山(14)
上高地から岳沢、過酷な重太郎新道、そして吊尾根と前穂、奥穂高へ


5月初旬の上高地よ穂高連峰
2008年:上高地・明神


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. はじめに 5 岳沢ヒュッテ 10 下山者 15 迷路の前穂 20 単独女性登山者
1 出発 6 岳沢の山小屋 11 水分補給 16 前穂高岳頂上 21 難路・吊尾根
2 上高地→岳沢 7 重太郎新道へ 12 過酷;重太郎新道 17 前穂・北尾根 22 疲労困憊
3 岳沢の河原 8 今田重太郎氏 13 クサリ場 18 同行者 23 南稜の頭
4 岳沢カール 9 カモシカの立場 14 紀美子平 19 吊尾根へ 24 奥穂高岳頂上
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穂高岳登山(14) 「重太郎新道; 紀美子平」
(画像の大部分は和田氏提供による、現地イメージ写真です)




紀美子平の道標:dh32



紀美子平の様子と道標2:dh32-2


この僅かな平坦地は「紀美子平」といって奥穂と前穂の分岐点であり、この先、吊尾根を経て奥穂高へ、そして、ほぼ正面の前穂高の基部に当たるところでもある。 

ゴツゴツした如何にも男性的な岩の殿堂に、可愛らしくも「紀美子平」と女性の名前が付いているところが微笑ましい・・!。


紀美子平のその名は、重太郎新道を開いた故・今田重太郎氏が、一緒にその手伝いをしていた娘の紀美子さんが若くして亡くなられたのをきっかけに、その名づけられたそうである。 
重太郎新道は、5才の紀美子を遊ばせながら道づくりをしたといわれている。



余計ながら、今田紀美子氏は今田重太郎氏の姪で、後に養女になっている。 
重太郎氏亡き後、暫らく穂高岳山荘を管理していたが、重太郎氏の甥で紀美子氏の実兄・英雄氏が妹の紀美子を助けながら、更に小屋の跡継ぎにと嘱望 され、後に今田家の養子となっている。 
現在(昭和50年代)も2代目オーナーとして活躍中である。

尚、紀美子氏は昭和45年、23歳という若さで病死している。 



因みに、この穂高周辺に紀美子平と対極にあるのが、同じく男性の人名を使用した名称で「長谷川ピーク」というのがある。
槍⇒穂の稜線上にある大キレットに位置する鋭く尖ったの岩稜ピークにことで、長谷川恒夫氏の名を付けたものである。

彼は日本を代表する世界的なアルピニストで、奇しくも小生の住んでる(神奈川県厚木市)隣町の愛甲郡愛川町半原の出身である。
世界各地の登攀を達成し、特にヨーロッパの三大北壁、エベレストに情熱を傾けた。最後にパキスタン・ウルタルU峰を登山中、雪崩により遭難死している。


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決して平とは言えない、猫の額ほどの「紀美子平」であるが、其々の人々が其々の想いで休息をとっていた。 
だが、霧雨の中、時折吹き付ける風雨の悪天候、人々は今ひとつ表情が冴えない。 
これも仕方がないことでもあろう。




紀美子平からの前穂高へのルート:dh34



本来なら周囲の大展望が得られる所であり、特に、前穂及び明神の峻険な峰が至近に眺められるところであるが、本日ばかりは実に生憎である。

ところで、重太郎新道から紀美子平までの標高変化は岳沢ヒュッテ:2170m、カモシカ立場:2450m、岳沢パノラマ:2600m、雷鳥広場:2750m、紀美子平:2910mであり、前穂高標高:3090m、奥穂高標高:3190mなどである。


そんな中、大柄な外人が上がってきた。 続いて通訳の人でもあろうか可憐な女性が同伴してきた。 
気が付くと二人とも3000m級の登山の服装ではなく、上高地をぶらつく普段着の格好であった。
男はジーパンスタイルでズック靴、大きな背に小さなザックがチョコンと付けている。 女性はさすがにスラックススタイルであるが、驚いたことに手篭をもっていてショルダーバックのように肩に掛けていた。 
更に、この雨の中雨具の所持もなく、濡れるにまかせている。 
やや無謀とも思える登山者・・?である。

ところが、両人は疲れている気配が全くないのである。 
そして、休む気配もなく地図を出し、前穂と奥穂とを見比べて、結局、奥穂へ向うらしい。

付近の登山者に二言、三言、声を掛け、確認してそそくさと歩き出した。
外人の大柄な身体だけでも目に付くのに、装備のスタイルといい、その所作といい我等は呆気にとられた感じである。


次回へ続く・・、   穂高岳15へ



尚、写真掲載の大部は、「和田様」の御提供によるものです。
和田氏ホームページへ  
http://www.tok2.com/home/pokopoko110/newpage172.html



        

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